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最新のレーザー治療
手術療法としては経皮的髄核摘出術、鏡視下摘出術、Ｌｏｖｅ法 、前方摘出術などがありますが、最近では新しい治療法として注目されているPLDDという手術方法があります。これはPercutaneous Laser Disc Decompressionの略で「経皮的レーザー椎間板減圧術」と訳されています。
これの原理は、痛みの原因となっている椎間板ヘルニアが神経を圧迫しているので、ヘルニアによる神経への圧力を弱めて痛みの原因を取り去るというもので、実際にはヘルニアになっている椎間板の中央に穴をあけ空洞をつくってその空洞が後で縮むようにする手術で、その結果、神経を圧迫していたヘルニアが引っ込んで痛みが無くなっていくのです。
PLDDは体を切開せずにレーザーを使って治療し、痛みをとる、いわゆる低侵襲なので、患者に優しい治療法でもあります。低侵襲医療とは、手術や検査などに伴う痛み、発熱・出血などを極力少なくする医療のことで、例としては内視鏡やカテーテルなどが侵襲度が低い医療機器となっています。
結果として患者の負担が少なくなって回復も早くなるわけです。椎間板ヘルニアに対するレーザー治療は、オーストリアで1986年に実施されたのが最初で、日本でも1990年代から普及してきていますが、特にPLDDは侵襲性が極めて低い手術として注目されているのです。
PLDDでは局所麻酔を使用して、X線透視下で直径1.6mm未満の穿刺針を椎間板に挿入し、針の内側にレーザーファイバーを通して椎間板に挿入します。ここでレーザーを照射して髄核を焼いて空洞をつくりますが、実際の治療時間は、局所麻酔からレーザー治療まで10〜15分という短いもので、日帰り手術も可能となっています。出血は少なく、傷跡もほとんど残らない上、合併症の心配もないので、他の病気を持っている人でも治療が受けられます。
椎間板ヘルニアの最新治療法