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椎間板ヘルニアの基礎知識
椎間板ヘルニアはその名の通りヘルニアの一種であり、椎間板の一部が正常の椎間腔よりも突出した状態となる症状です。人間の身体の中の椎体と椎体の間に無血管領域と呼ばれる椎間板が存在しているのですが、椎間板の周囲にはコラーゲン、中央にはゼラチン状の髄核を含む線維輪から構成されており、この髄核や線維輪の一部などが突出することで椎間板ヘルニアとなります。
殆どの動物は四足歩行なので脊椎を重力に垂直にして生きていますが、人間はある意味特殊な二足歩行なので脊椎は重力と平行方向となり、椎間板には多くの負荷がかかっているのです。椎間板ヘルニアになるのは、下位腰椎が最も多く、次いで下位頸椎に多くできます。胸椎には少ないのですが、それは胸郭によって椎体間の可動性が頚椎や腰椎に比べて少ないからです。
下位腰椎では、上位腰椎に比べて神経根走行の関係から神経根症状になりやすく、発見されやすいようです。又、高齢者では、下位頚椎での可動性が減るので逆にヘルニアは起こりにくくなります。
最新研究では、腰椎椎間板ヘルニアの発症原因には遺伝的要素が係わっているともされています。椎間板ヘルニアの症状としては片側の下肢痛が多いのですが、腰痛の他にも、下肢の疼痛、しびれ、大きな浮腫みもあり、ひどくなると足が上げられないことがあります。
又、障害された神経の支配領域に感覚障害を起こしたり、運動神経の麻痺による筋力の低下もあります。特に若年性椎間板ヘルニアは椎間板内圧が高いので強い症状になりやすいので注意が必要です。
椎間板ヘルニアの最新治療法